ピグマリオンでは、幼児期から折り紙の取り組みがあります。
特に、幼児期はとにかく指先能力を大切にしているピグマリオンですので、その手段のひとつとして折り紙を折る取り組みがあるわけですが、
こちらの見本に「脳の中で折り、折れ線をえんぴつでなぞりましょう」という文章があります。
これは一体どういうことなのでしょうか?
実は、この「きつね」の折り紙の取り組みは、年少下であるPグレードで実践する取り組みなのですが、同じ折り紙の「きつね」を小学生以降では、
「折らずに、えんぴつで折れ線を想像しながら描いていく」
という取り組みに変わるのです。
この取り組み。こどもの図形感を発達させるためには、非常に良い取り組みです。
そして、中学校受験では、例えば筑波大学附属中は、ほぼ毎年、何らかの形で折り紙の折り線問題が出題されています。
そして、筑波大学附属中以外の難関校では、より何度の高い「折り紙問題」が出題されるわけですが、
今まで何度か書いてきていますが、このような図形問題は「小学6年生だから解けるようになる」というものでないのです。
幼児期から適切に図形能力を伸ばし、小学生低学年から中学年で論理的な思考が育つことで、解けるようになるのです。
従って「センス」ではなく、このような能力も「創る」ことができるのです。
一方で、折り紙問題に関しては、「折り紙を折ること自体が得意で、見本からすぐに完成形をイメージできるような人」が、得意であることも事実です。
例えば、東京藝術大学卒業で、絵画の指導も上手な講師が、初めて「鶴」の折り線に取り組んだところ、
少し足りない線はあったのですが、それでも初めてのチャレンジとしては十分合格レベル。
折り紙が苦手な人は「見本の説明文の字面を読んで折り進める」ことしかできない。一方で、折り紙が得意な人は「完成形をイメージしながら、見本の説明文は参考程度に折る」ということができています。
筑波大学附属は中学校に限らず、小学校受験の問題でも、「折り紙」や「積み木」を取り扱う問題が非常に多く、いわゆる「思考力重視」。
その意味でピグマリオンの相性はバッチリな学校とも言えます。
ピグマリオンのカリキュラムは、「以前に獲得した能力を、つぎの能力を獲得するときにも活かせるように」プログラム化されており、無駄がありません。
大雑把に「図形感が伸びる折り紙を折りましょう」だけではなく、その先も考えられたカリキュラムになっており、それが幼児期から児童期にいたるまで一貫しています。
だからこそ、家庭学習も含めてピグマリオンを「幼児教育」と捉えて、5歳から6歳くらいで終わらせてしまうのはとてももったいないことなのです。
ピグマリオン学育の本質は、「先取り」ではなく「後伸び」。
「10000までの加減計算を幼児期に暗算でできる」
というのは、それはそれで素晴らしいことですが、この「計算ができるようになる」ということが目的化してしますのはおかしなことです。
あくまでも、「能力が伸びた結果、100や10000までの加減計算ができる」「能力が伸びた結果、複雑な折り紙おの問題も素早く解ける」となるのが自然な形と言えるかと思います。
そして、このような記事を書いていたら、年長の生徒のお子さまが、「家でやってきたよ!」と折り紙を持ってきてくれました。
ワニ以外にも持ってきてくれましたが、まずは脳の中で折ってみて、その後に実際に折ってみて、と、このように遊びの中で図形感を養うことで、能力がグングン高まっていきますね。
ピグマリオン学院 麻布十番教室